​「世界の滅びか、幼なじみの命か、好きなほうを選べ。
巫子になれば、その傲慢が許される」

そこは世界がひとつの国に統一された、まだ魔法の残る場所。

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子供ならだれでも一度は聞かされる、「赤の巫子」のおとぎ話があった。

かつて世界を統一させた聖女さまは、世界を滅ぼす存在が現れたとき、

それを阻むために、9人の救世主を遣わしてくれる。

彼らは不老不死の肉体と、強大な力を持つ魔法使いで、

悪者を倒すと、そのまま人知れずいずこかへと消えていくという。

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これは、平穏に生きてきたただの少年少女たちが、

赤の巫子に選ばれて「悪者」を倒す役目を与えられてしまった、そんな物語。